来院率アップにつながるクリニック内装工事のコツ
クリニックを運営していくには、医師としての腕も大切ですが、顧客が喜ぶ内装にしていくことも重要なポイントです。周りのクリニックと差別化を図ることで、おしゃれな印象を持ち、また来たいと思ってもらえるでしょう。たくさんの患者が来院すれば、収益も上がり、長くクリニックを継続することができます。今回の記事では、来院率アップにつながるクリニックの内装工事のコツや意識すべきことについて詳しくお話していきます。クリニックの内装工事を検討している方はぜひ参考にして、来院率の高いクリニックを目指しましょう。
来院率が高いクリニックの内装とは?
来院率が高いクリニックの特徴の一つに内装の差別化ができていることが挙げられます。たくさんのクリニックがある中で、個性ある内装のクリニックは他と差別化を図ることができ、認知度が上がり、顧客満足度が高い傾向にあります。診察の手際の良さや、医師の対応、クリニックの評価、使用している医療機器など総合的に判断されますが、内装も他のクリニックと差別化を図るうえで重要なポイントの一つです。クリニックの内装工事をする上で、来院率が高く顧客満足度の高い内装工事についていくつかポイント挙げていきます。
顧客層を考えてデザインを選ぶ
顧客層を考えたデザインを選ぶのは重要です。クリニックの年齢層や性別など顧客の多い層をターゲットにし、壁紙や床、天井の配色やデザインを決定すべきです。患者にどのような気持ちで待合室で待ってもらうかなど、患者の気持ちになって内装を考えることが大切です。たとえば、小児科のクリニックでは、子どもが喜ぶデザインをする必要があります。柔らかいイメージで動物など小さなお子様でも喜ぶような背景にするのが理想的です。また、顧客ファーストの視点から子どもの来院が多い場合は、キッズスペースの設置も考える必要があります。クリニックのイメージは顧客層の多い年齢層や性別をもとに考えると良いでしょう。
顧客の満足のいく空間を演出
顧客の満足のいく空間を演出することも重要です。クリニックのイメージは白色などの清潔感のある雰囲気ですが、それに加えて非日常空間を演出できれば、顧客満足度も上がるでしょう。他のクリニックと違う空間を演出することで、次も来院したいと思ってもらえます。落ち着いた空間に加えて、顧客の満足のいくおしゃれな空間を取り入れることが必要といえます。
患者と従業員の動線を意識
人の動きを意識した動線も意識しましょう。患者だけでなく従業員も働きやすい動線を考えることが大切です。人の通りが多い廊下は幅を広くしたり、従業員の通路と患者の通路を分けたりすることで、圧迫感が減ります。動線を意識することで、患者と従業員のストレス軽減につながります。また、動線を考えると、業務の効率化が図れます。診察室からレントゲン室の距離が遠いと患者の負担が増えるだけでなく、回転率が低下する原因にもなります。患者と従業員双方の動線を意識した内装づくりが必要不可欠といえるでしょう。
来院率を上げるための内装工事のコツ
来院率を上げるために、いくつか内装工事のコツがあります。クリニック内の場所ごとに対策することで、顧客満足度を高められます。内装工事を実施する際のコツをいくつかご紹介します。
受付
受付を設置する際にはいくつか意識すべきことがあります。まずは、どのくらいの人数が受付内で作業するかによって広さを変えましょう。また、受付の人が立って作業するのか、座って作業するのかによって、カウンターの高さも変えていきます。受付では、カルテの取り出しなどスムーズに行わなければいけません。もしカルテを収納している場所が遠いと非効率となり、従業員のストレスも増えてしまいます。
感染症のパーテーションもどうやって設置するのかも検討する必要があり、受付だけでも考えるべきことが多いです。効率化を図るには、カルテの収容場所を小さくし、電子カルテを導入することをおすすめします。紙のカルテだと場所を大きく取りますが、電子カルテだと場所を必要としません。内装工事を行う前にカルテを電子化するか考えておきましょう。
待合室
待合室の広さで来院できる患者の数が決まります。待合室が狭すぎると、圧迫感を生むだけでなく、1日の上限来患者数が少なることを意味します。どのくらいの患者数を想定しているかによって、待合室の大きさを決めるようにしましょう。また、待合室はクリニックの中で一番滞在している時間が長い場所です。顧客の満足のいく空間を作ると、待っている間も苦痛に感じないでしょう。安心感のあるおしゃれな空間を作るように意識しましょう。
診察部屋
診察部屋の広さは診察する内容によって決まります。診察室で処置を行ったりする場合は、診察部屋の広さを大きく取る必要があるでしょう。また、子どもの来院が多い場合は、保護者も同伴することが多いです。診察部屋が狭すぎると、窮屈に感じるので、どれくらいの大きさにするか、診察室の内容をもとに検討しましょう。
トイレ
トイレは清潔感を出すのは当然ですが、利便性を考えることも重要です。内科の場合はトイレは検尿場所として利用するので、検尿ボックスの設置をあらかじめ検討しなければいけません。検尿ボックスを設置する場合は、衛生面を考えた配置を決めておきましょう。また、患者専用のトイレなのか従業員も使用していいのかも検討が必要です。患者と従業員が同じトイレを使用するのを嫌がる患者もいるでしょう。他には、ベビーチェアーを設置したり、非常呼び出しボタンを設置したりと患者ファーストの視点でトイレの内装を考えなければいけません。水道もセンサーで自動で流れるものがおすすめです。感染症対策として、ペーパータオルや乾燥器を設置して、衛生面も保つことが望ましいです。
従業員の待機部屋
従業員の待機部屋に何を設置するかもあらかじめ決めておきましょう。待機部屋に冷蔵庫や電子レンジを置いたり、個人ロッカーを置いたり、従業員が必要となるものはあらかじめ準備が必要です。また、従業員の待機ルームの椅子や机はどれくらい設置するのかや着替えスペースはどこに設置するかなども検討が必要です。医療の現場でタオルなどを使用する場合は、洗濯機や洗濯物干しなども必要となってくるでしょう。来院率アップを目指すためには、従業員が満足して働きやすい環境にしていくことも重要です。気持ちよく従業員が働けるように環境を整えていきましょう。
その他
その他にも、院長室の設置やスロープや手すりの設置なども検討しておきましょう。近年バリアフリー化に伴い、スロープや手すりをつけるのが望ましいです。体の不自由な人のことも考えた内装を取り入れていきましょう。また、クリニック内のBGMについても検討しましょう。BGMは顧客層にあったBGMを流すのが良いでしょう。アップテンポすぎるものはなるべく避け、心が落ち着くクラシック系の音楽を流すのがおすすめです。
まとめ
来院率アップにつながるクリニックは細かなことにも力を入れています。顧客ファーストの視点で、患者が満足のいく内装を心がけなければいけません。医師の腕だけでクリニックを選ぶ人もいますが、多くの方は内装も含めてクリニックを判断します。患者が通いたいと思うような演出を内装工事の段階から決めておく必要があります。動線やバリアフリーの視点も含めて、他のクリニックと差別化を図り、落ち着けるおしゃれなクリニックを目指すのが理想であるといえます。